太田市の塾・学習塾・国語力重視指導・速聴速読・英語個別指導・小学受験・中学受験・高校受験・大学受験の泰利学舎 塾長ブログ
暦の上では春。
まだまだ春とは思えない寒さですが、
その中にも、日中の日差しに暖かさを感じます。
本日のテーマは[語彙」
語彙というと、とても難しいイメージを持ちますが、
知っている(用途のわかる)言葉のことです。
読解力を付けたいという生徒さんはとても多いですが、
語彙力をつけたいという生徒さんは少ないです。
けれども、語彙力がないために(単語の意味が分からずに)
読解問題がとけないということは、たくさんあります。
語彙力=読解力ではありませんが、
密接に繫がっているように感じます。
読解力を伸ばすには、様々なテキストが市販されていますが、
語彙力を高めようというテキストは非常に少ないのです。
そこで、お勧めの取り組みを紹介すると、
「類語辞典」の辞書引きです。おすすめです!!
類語辞典をご存知ですか。
類語ですから、例えば「驚く」でしたら、
「驚愕」「たまげる」「びっくり仰天」「呆気にとられる」「驚喜」「泡を食らう」「一驚」「愕然」
「声を呑む」「サブライス」「度肝をぬく」「寝耳に水」「動転」等々
同じ意味を持つ言葉です。
けれども、一つ一つの言葉はその言葉の持つ
場面や背景、情景、心情が微妙に異なります。
要約の旨い生徒さんは、この辺を上手に使いこなします。
字数の制限のあるときなどは「びっくり仰天した」ではなく、
「驚愕」を使うことも技術の一つです。
文章を自由自在に操れるのは、文章力ではなくて、
語彙力だと思うのです。
理系男児に多いのは、この多数の「驚く」を見ても
何も感じないのです~。
「だからどうした?どれも「驚く」でしょ。どれでもいいじゃん」
「オレ、びっくり仰天なんてしたことないし、興味ないから」
このような生徒さんの指導方法は、ながくなりますのでまた別の時に・・・・。
塾で使うときは、作文指導の時が多いです。
自分で書いた作文の文章中から一つ単語(熟語)を選び、
その単語(熟語)を、類語辞典で引き、
文脈に一番あった言葉を選ばせます。
子どもたちを見ると、けっこう楽しそうに取り組んでいます。
先日は「雪」を調べました。
どんな雪?と聞いても、なかなか言葉として出できません。
辞書引きすると、
粉雪、小雪、白雪、春雪、淡雪、綿雪、名残り雪、残雪、風花、降雪、豪雪、細雪、初雪、、、、
意味も載っているので、
自分が表現したい世界に、一番近い言葉を選ばせます。
一緒に調べていて、私も楽しくなります。
「雪」に30以上の名前が付いているのは、
日本語だけだと思います。
真っ白で、音もなく降る雪に、
これだけの名前を付けられる
その想像力と感性が日本語にはあるのだと思います。
上記の理系男子たちは、感性が弱いのです。
数字という抽象概念の世界の卓越した感性を持っています。
言葉を知ることは、感性を磨くことにも繋がります。
ご家庭で、お子さんと一緒に
類語辞典引きをしてみては、いかがでしょうか。
ちなみに私は俳句を作るときに活用します。
「蝉時雨 木々ざわめくや、古戦場」
これはもう7・8年前になりますが、
太田市にある金山の、登山記念投句で佳作に選ばれました(ちょっと自慢です~)
国語力はインプット(知識)とアウトプット(表現)の両輪が必要です。
俳句は気軽に創作できますから、
「類語辞典」を引きながら、ご家族でやってみてはいかがでしょうか。
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